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2020年6月30日 (火)

コロナ禍の影響による住宅ローンへの懸念に関する記事です…

若い世代を中心に、コロナ禍による収入減少により住宅ローン返済への不安が高まり、条件変更申し込みが急増しているという記事です。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60920290Z20C20A6EA1000/

新型コロナの感染者も沈静化する気配もなく、秋以降には第二波が発生するのではないかとも言われており、経済活動の低迷が長期化する懸念があります。当然、サラリーマンの賃金環境も悪化が想定されており、収入減少による「住宅ローン返済困窮者」が増加することは明白でしょう。

金融機関は、貸出先の重要な市場として個人向け住宅ローンを積極的に推進してきたましたが、近年の低金利政策の影響により採算性も悪化したことから、新規取り扱いについてはブレーキをかける傾向にありました。しかし、記事にもあるとおり5~6年前から若年層の住宅ローン残高は急増している状況を考えると、既存の住宅ローン利用者で返済に困窮する「リスク債権」が急増することは容易に想像がつきます。

リーマンショックによる対策として「金融円滑化法」が施行され、個人の住宅ローン利用者も相当数の方々が、返済条件の見直しを申し出た経緯があります。平成2010年以降、毎年、金融庁は金融機関1326社の年間「貸出条件変更対応」について公表していますが、以下のような状況で推移しています。
2011年度…111千件(応諾:97千件~88.0%)
2012年度…89千件(応諾:78千件~87.6%)
2013年度…68千件(応諾:58千件~85.8%)
2014年度…53千件(応諾:47千件~89.2%)
2015年度…44千件(応諾:39千件~88.0%)
2016年度…37千件(応諾:32千件~87.7%)
2017年度…35千件(応諾:30千件~87.8%)
2018年度…28千件(応諾:25千件~88.9%)
2019年度…25千件(応諾:22千件~87.2%)
今回もコロナ対策として、金融庁は、金融機関には貸出条件変更へ柔軟に対応するよう通達を出していますので、2011~2012年度に近い件数になるのではないでしょうか。

住宅を売る側、そしてローンを提供する側、双方が「推進」ありきの業務運営を行っていた結果、リスク管理という側面から考えると不良債権化する可能性の高い貸出を相当数抱えていた状況下に、新型コロナによる影響は、今後の金融機関経営にはボディーブローのようにマイナスに働く可能性が高いと思われます。

条件変更により対応するとしても、例えば、金融円滑化法の条件変更で対応した方から申し出があったらどうするのか、金利だけの支払いにするといっても、最終的に完済できるプランを設計し提案できるのか、等々課題は山積しているはずです。
住宅ローンに関しては、就業により得られる収入が返済原資であり、返済が滞れば担保となっている不動産を処分して回収するという観点からリスク管理するしかないのですが、家を売る・ローンを提供するという入り口段階で本来考えるべきリスク管理を疎かにしていた=条件を緩く設定していた借主への対応に関しては、不良債権化を先延ばしするだけで、根本的な問題解決にはならないのではないでしょうか。

金融機関としての社会的責任と利用者側のモラルハザードを考慮しながら、何らかの方法で利用者を救済する仕組みを早急に検討する時期が来たのではないでしょうかね。
※具体的な救援策のイメージをHPにレポートとして掲載していますので参考にしてください…http://www.hfmc-honda.com/honda_reports.html

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