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2020年5月12日 (火)

三菱UFJ「コロナ債」600億円発行という記事です… 

国内で初めて「新型コロナウイルス」への対応を目的とした社債を発行し、調達した資金は資金繰りに苦しむ中小企業への融資に充てるそうです。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58939560R10C20A5MM8000/

コロナ債の起債は、これまで世界で400億ドル(約4兆3千億円)ほどで、国際復興開発銀行(IBRD)や北欧投資銀行といった公的機関が相次いで発行しているそうです。
また、今回は、銀行が破綻した場合に公的資金で救済せず投資家が損失を負担する債券で、自己資本を補完する性格を持つ 「TLAC債」として、海外投資家向けに外債で発行する計画です。

TLAC債に関しては、通常の社債と比較して、デフォルト時の弁済順位が低く、元本が毀損し期限前償還のタイミングがずれる可能性もあることから、金利やスプレットが高く設定される傾向があり、調達コストは高くなるはずです。
世界的に低金利が続く中、海外の投資家にとっては旨味があることから調達しやすいということなのでしょうが、高いコストで調達する資金であり、相応の収益を生む運用を考える必要がありますから、中小企業向けの資金提供といっても、それなりの金利を適用するのではないでしょうか。

一方、日銀は、先月、約3兆4千億円の金融機関向けの資金供給オペ(公開市場操作)を実施、金融機関に3カ月間ゼロ金利で資金を貸し出す決定をしましたが、先日の政策会議では更なる緩和策を発表、国債を上限をもうけず買い入れて潤沢な資金を低い金利で供給できるようにすることや、企業の資金繰り支援を強化することなどを決めています。
また、政府も経済対策もの一環として民間の金融機関による実質無利子・無担保融資の提供を実施するとしていますので、資金原資は相応に充実してきているのではなかと思います。

そういう状況を考えると、この時期に「コロナ債を発行して中小企業の資金繰り向け融資を拡充します」というプレス発表は、それなりにインパクトはあるかと思いますが、政府や日銀が実施する対策を加味し、利用し易い運用モデルでサービスを提供する体制を整備しました、何時でも、ネットや窓口に相談してください、即日支援します、という対策の方が効果があるように思うのですが…

ESGやSDGs等の言葉も出ていますが、本当の意味での社会貢献的活動とするならば、銀行がこれまで積み上げてきた内部留保=余剰金を無利子で取引先に開放するという思い切った活動を考えても良いのではないでしょうかね…
1年前の財務数値ですが、三菱UFJ単体の繰越利益剰余金は2兆9千億円、純資産残高は10兆9千億円です。国内貸出は個人も含め62兆円で中小企業向けは37兆円弱と比率的には6割程度の規模です。
今年に入り人員削減や各種手数料の引上げを発表、経営効率化を図っている状況下、経常利益が6千億円強の規模ですから、仮に1割に当たる600億円を開放するとなると株主等には猛反発を受けるでしょう。
しかし、上場する優良大企業として、世界的危機への対策として「単年度の困窮者支援施策」を実施するという考え方があっても良いのではないかと思うのは自分だけでしょうか…

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