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2019年8月の1件の投稿

2019年8月27日 (火)

富士通が”AI”による「信用スコア」機能を提供

富士通は、10月から金融機関向けに、信用度合いを人工知能(AI)で点数化する「信用スコア」機能の提供を始めるそうです。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48980270V20C19A8TJC000/

主に個人事業主を対象にしたモデルのようですが、クラウド経由で、商取引の履歴などのデータをもとに算出した結果を返すモデルです。
金融機関側から口座の取引内容や商取引の情報を提供してもらい、クラウド上に構築した審査モデルで評点を出すものですが、モデルの精度を高めるための検証作業は自動的に実施することがポイントのようです。

何年も前から、スコアリングモデルを活用したファイナンスのスキームはありますし、財務データを前提としたモデルから口座の入出金情報や商取引情報を前提としたモデルへ内容も変化してきていますが、従来は、金融機関が個別に自行内でモデルを体系化し運用に関しても自行内で行うことが主体でした。
しかし、今回はクラウド上で利用できると同時に、独自で学習してスコアの精度を高める点が、これまでと違うということでしょうか・・・

料金体系は、今流行のサブスクリプション形式で、定額制を前提にしているようですが、融資が成立した際の手数料を富士通とシェアする成果報酬型も設けるとのことです。
しかし、融資の場合は、貸出した資金を契約通り返済しないリスクをどのように捉え、そのコスト負担をどのように設計するのかがポイントになるはずですので、当該リスクを貸出金利に組み込むことが前提になるはずであり、更に、取扱手数料を徴収するというスキームは馴染むのでしょうかね。
住宅ローンなど、契約時に事務取扱手数料を申し受けるケースはありますが、手数料の必要名目を何にするかによって利用者側の反応は違うと思います。

また、今回のモデルは、財務情報というよりも、主に口座情報や商取引情報をベースにしたモデルのようですが、判定ロジック等はどのようなものを使用するのでしょうか。
富士通側で相当数の検証情報を保有しており、当該情報を前提にモデルを構築したのでしょうか。
業種や事業規模の他、経営者の特性、事業内容の優位性など「知的資産」といわれる定性的な要素をどこまで取り込んでいるのか、更に、外部環境要素を加味した変数要素等、相当な数の情報を前提とした運営体制でなければ、自動学習によるモデル精度の向上も難しいものと思います。

AIが進化する過程で、今後重要になる職業の一つとして「データサイエンティスト」が挙げられていますが、当該ポイントをカバーできています、という点を売りにしているようですが、運用は難しいと感じるのは自分だけでしょうかね…

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